第7回ナパ・ソノマ飲み合宿を振り返って(3)

 

アオキ:さて、今回の合宿で訪問した36軒のうち、15軒が新規訪問のワイナリーでした。しかも全部ナパのワイナリー。私的には念願の訪問となったNicheliniが印象的でした。現存するナパのワイナリーとしては最も古く、そして今なお脈々とご一家で切り盛りされている、歴史的なワイナリーですし、我々の100軒目の訪問先となって、Wで嬉しかったです。それから、世捨て人的だったMidsummer Cellarsも訪問して、直接お話ができて良かったです。 

 

Mr.X :私もMidsummer Cellarsは印象深いですね。オーナー兼ワインメーカーのローリーさんの出自と言い、原料からワイン造りへのこだわりと言い、その頑なさに好感を持ちました。一方、全くの異業種からの新規参入組として「R」が非常に印象に残りました。オーナーのトムさん自ら森を開拓し、行政とやりあってワインビジネスへの夢を叶えた(⌒▽⌒)。フィルターかけてもかけなくてもほとんど変わらない、など自由にのびのびとワイン造りを楽しんでる姿も好感がもてましたし、彼と話す中でナパのワイナリーに対するレギュレーションへの興味が湧きましたね。

 

アオキ:今では、ワイナリーの新規設立は非常に難しいと話してましたね。

 

Mr.X :観光客誘致目的のCalistogaはともかく、他のエリアでは新規に土地を買ってワイナリーを設立することは環境保護の観点からできなくなったようですね。既存のワイナリー設備を買収する方法ぐらいしか方法がないようです。

 

アオキ:であれば、我々がむむむ?と怪しんでるあの建て替え中のワイナリーは絶対Thomas Rivers Brownのワイナリーです!間違いないでしょう!場所的には訪問可能ですし、今から楽しみです。

 

Mr.X :でも、Black Searsはどうするのでしょう?このまま続けるのか?気になりますね。

 

アオキ:レギュレーションと言えばテイスティングルームについてもうるさくなってきたようで、バリアフリーじゃないといけない!とか、イベントスペースがなきゃいけない!とか、なんとかこうとか・・・。

 

Mr.X :そうですね。我々が求める生産者さんとの直接的なコミュニケーションよりも、観光資源として、テイスティングを育成しようという行政の動きが見られましたね。これまで以上に設備投資もかかるでしょうから、テイスティングフィーだけでなくワインそのものの価格への影響も危惧されます。

 

アオキ:我々のような非ツーリストには肩身の狭い時代になるのでしょうか・・・。

 

Mr.X :それよりも、好まざる客を寄せ付けないという意図も感じられますね。やはり、ただ飲み歩くのではなく、気に入ったワインを見つけるためのテイスティングですから。

 

アオキ:同感です!そうでない方々も増えているのでしょうね。

 

アオキ:2007年12月に初めて実施したナパ・ソノマ飲み合宿、まさか7回まで実施し、しかもナパやソノマのワイナリーをのべ199軒も訪問するなんて夢にも思いませんでした(^_^;)

 

Mr.X :あれ、全軒制覇するはずでは?

 

アオキ:あは(^_^;)。そのためにもしっかり日本でがんばらないといけないですね。このまま円高が続くと我々のような輩にはつらい状況ですから・・・。そうそう、実はちょっと意外なデータがありまして、Mr.Xがこれまでの合宿、つまり第1回から第7回までの合宿でテイスティングしたワインの種類がまだ1,000種類に達してなかったのです!前回までのペースからすると、いけるかも!と期待していたのですが・・・。

 

Mr.X :そうですか(汗)。それでは訪問件数通算200軒達成も含めて次回に持ち越しってことですね。

 

アオキ:そうですね。次回合宿の1軒目の訪問先が通算200軒目の訪問ワイナリーということになります。楽しみですね。今日は長い時間ありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。

 

 前へ    3